いま、業務アプリケーション開発技法を確立中だが、この技法にはオープンソースのソフトウエアを使っている。「Plone」というCMSツールです。また、商用のソフトウエアも使っていてその組合せでアプリケーションを組み上げることを志向している。
なぜ、全部オープンソースでやらないのとか、まだ恐いから有償でもいいから商用のソフトウエアだけで作ったほうがいいんじゃないとか言われることがある。ぼくは、どちらか一方に寄せるのではなく、やはり「棲み分け論」でいくべきだと思う。いいところ悪いところがそれぞれあるし、向き不向きがあると思うからである。
まあ、簡単に言えば、固定的なプロセスで基幹的な部分は保守がしっかりしている商用ソフトウエア、変化が激しく不定形なプロセスは簡単に早く作れるオープンソースのものを使うのがいいのではないでしょうか。言ってみれば、幹は商用、枝葉はオープンソースということです。ただし、これは業務アプリケーションについての話で、OSだとかDBなどのようなソフトウエアではない。
そんなことを考えていたら、息子の本棚に「オープンソースがなぜビジネスになるか」(井田昌之・新藤美希著、MYCOM新書)という本があったので読んでみた。“オープンソースの過去・現在・未来、その深層がわかる!”という言葉が帯に書いてあり、期待してみたが、LINUXやGPLのことやIBMの傾倒などの話が書いてあるんだけど感動しないんだな。
ただ、上に書いたように何でもオープンソース化すればいいんじゃなくてやはりバランスが大事だと言っていた。結局、オープンソースがなぜビジネスになるかという表題の設問に何も答えてくれていないが、オープンソースの歴史を知りたいひとにはいいんじゃないかな。
しかたないから、少し自分で考えてみた。オープンソースで作られたソフトウエアは基本的にはただですが、そのソフトウエアを使ったアプリケーションはただではない。また、その技術を使うためのサポートやバージョンアップ対応なども有償化できると思う。要するにプロダクトではなくサービスに対する対価はありえるのだ。そこでビジネスがやっと成立するのだろう。
また、このオープンソースは、そのもののビジネスもさることながら、ソフトウエア業界に大きなインパクトがある。従来のように高いソフトウエアを売りつけ、当然のようにかかった工数見合いの費用を請求してきたシステム会社はすごいことになる可能性がある。
ところで、オープンソースで誰がしあわせになるのだろうか?ユーザすなわち、オープンソースで作られた仕組みを使う人ですよね。いいものが安く手にはいるわけだから。では、作り手はしあわせなのか、ある意味しあわせでしょ。ある意味と言ったのは、経済的には満足できないかもしれないが(もともとこれを期待しているわけではないのだが)、自分の好きなことをやって、周りから評価されるということは幸せなんでしょうということです。
じゃ、ふしあわせな人はだれでしょう?ソフトウエアベンダーの人でしょうか。だから、システム会社の今後は、ユーザとオープンソース開発者といかにWin-Winの関係が築けるかにかかっている。IBMのように積極的にオープンソースにコミットしていくのか、距離を置くのか決めていかなくてはならない。
いずれにしろ、オープンソース化の流れ、チープ革命の動きは止められないので、僕はオープンソースとうまく付き合う方法を自分たちのリソースと照らし合わせて必死に考えていく必要があると思う。
- 井田 昌之 進藤 美希
- 新書 / 毎日コミュニケーションズ (2006/06)
- Amazon 売り上げランキング: 93264
- Amazon おすすめ度の平均:

何となくオープンソースが分かったような気がした。
本のタイトルを変えてみては!
タイトルと内容が違う。

