これまでも再三日本のソフトウエア産業がグローバル化できないということを指摘してきた。基本ソフトウエアやパッケージは欧米で作られ、開発は中国、インドにもっていかれるという構図である。このまま手をこまねいていたら、いつか崩壊してしまうかもしれない。そのあたりの危機感がないように思える。
いつだったか「カンブリア宮殿」というテレビ番組で、村上龍が日本のマーケット規模が中途半端であることがそうさせている要因のひとつじゃないかということを言っていた。1億2千万人の消費者が適度にいるため、その消費者だけを相手にしていてもそこそこ食っていけるわけで、ついそのぬるま湯につかって安穏としてしまうのである。これってもうゆで蛙状態ですよね。だから、よけいにそんなところからクリエイティブな仕事なんか絶対でてこない。ますます、ゆで蛙となる。
ところが、最近ちょっとした光明をみつけてワクワクしている。いま。オープンCMSを使った開発を研究していて、そのため、いくつかのCMSツールを調査したり、実際にさわったり、そしてコミュニティの動向をウオッチしたりする機会が増えてきた。そこで見たのは、グローバルということなのだ。
コミュニティは当然英語がメインであり、日本のメンバーの人たちも英語で参加しているわけです。ぼくは英語が苦手なのでなかなか読み解くのがむずかしいのだが、いろいろ見ているとITについてはそんなに難しい英語で会話しているわけではないということと、かれらは最後はプログラムそのものだから、これこそは共通理解されているので、コミュニケーションがとりやすいのだ。そんなわけで、若いITの人たちはあまり意識することなくグローバル対応しているように感じる。
でここからなのだ。そうした芽をつまないように、というか拡げるようにしていかなくてはならない。それには、先頭に立てる人間を生み出すことであり、周りがそれを育てる風土を作ることである。勝負は世界だ。そのとき重要なのは、世界基準で戦うためのしっかりとしたコンセプトメーキング力をつけることにつきる。日本人は地を這う虫の目はわりと得意ではあるが、空を飛ぶ鳥の目もあわせてもつことを期待する。
