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血と骨

ぼくはビートたけしはそんなには好きではない。監督としても俳優としても。ほぼ同年代なのでそこからくる反発なのかもしれないが、なんとなくぼくらの代表みたいに言われるのも抵抗がある。

そんなたけしが主演し絶賛された崔洋一監督の「血と骨」を見る。まあ、賛否が極端に割れるような作品ではないだろうか。エロ、グロ、バイオレンスが嫌いな人はとんでもない作品に写るし、一方強烈な個性を発揮する人物から時代を感じ取れるような人は傑作と思うのではないだろうか。それだけ強烈な映画だ。

ぼくはこの映画の背景となった時代を少しはわかる。映画の中のシーンにもあの昭和が登場してくるので、三丁目の夕日のように懐かしい思いで見たが、内容はまったく違い、片方は暖かさやほのぼのさであるが、こちらは荒々しさと冷酷さである。

ぼくが子供のとき、家の近くに在日が住んでいたので雰囲気は知っているが、あまり特別な感情はない。迫害したとか、差別したということではなく、異質な何かがゲットーとして存在しただけに思えた。そして中学生になって在日の子と友達になり、何だ異質でもなんでもないじゃないかと感じた、そんな経験からこの映画をみると、どうもあの主人公金俊平の行動がよく理解できないところがある。

原作を読んでいないのでわからないが、おそらく、日本の社会の中で様々な屈辱があって、そういう中で凶暴な性格も形成されたはずなのだが、そこが描かれていないのでいきなり暴れまわる。これでは単なるハチャメチャ親父である。

最初に斉州島から船で夢を膨らませて日本にやってくるシーンがあるが、この手のシーンはよくあって、そこからその夢を実現するためにいろいろあってというストーリーとなるのが普通なのだが、そこが薄いのである。

途中に脈略のないシーンがあって、こんなエピソードはいらねえんじゃないのと思えるので、そこを外して船のシーンとのつながりを描いた方がよかったと思う。

まあ、ぼくにはまあ気持ちがよくない、後味のよくないほうの映画であった。
 

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2008年07月06日 19:06に投稿されたエントリーのページです。

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