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やじきた道中 てれすこ

弥次喜多道中とくりゃあ、男二人のロードムービーである。そこに女が一人加わることで、男二人、女一人という映画における定番設定である。もうこの設定だけで面白いことがわかる。平山秀幸監督作品「てれすこ」は案の定面白かった。

落語ネタがいっぱい入っていたり、勘三郎と柄本明の掛け合い漫才もあったりして庶民的な笑いとペーソスもふんだんにちりばめられて楽しい映画となった。

ぼくはこの二人もすばらしいがもっと良かったのは小泉今日子である。少し薹が立った品川の花魁を演じていたが、その乾いた色気ときっぷのよさがなんとも魅力的だ。「空中庭園」の主婦役も見事だったけど、この作品でもすばらしく大女優の道に進んでいるように思える。

もちろん男優二人も負けず劣らずたいしたものだ。平山監督がNHKテレビの取材で、中村勘三郎は稀代の名優、柄本明は稀代の怪優であると言っていたが、まさにそのとおりで、二人の演技は、いやキョンキョンを含めた三人の演技はみものである。

そのテレビで柄本明が演技について語っていたことも印象的である。この映画にも重要な役どころで子役が出演しているが、こどもが何も考えないで演技しているように自分も演技できたらといいのにと言っていた。「こどもの学芸会の芝居ができたら」ということである。それは中村勘三郎も同じように思っている。これは、名優と怪優が言うのだから説得力がある。

平山監督の前作「しゃべれどもしゃべれでも」もそうなのだが、庶民目線の日常的な世界を描いたものに面白い物が出てきている。派手に喜怒哀楽を表現するよりじわったとした泣き笑いが受ける時代なのかもしれない。
 

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2008年08月15日 11:10に投稿されたエントリーのページです。

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