先日、あるセミナーでブログを見ていますよといって声を掛けてくれたMさんと、先日大船のMさん行きつけの秋田料理の店に行く。ぼくのブログを読んでもらっているから“話が早い”のである。のっけから意気投合で、いろいろな話をして非常に楽しかった。
その話の中で、ふつうの人にはなかなかわかってもらえない領域だが、同意してもらったのが業務ルールに関してのことである。Mさんも以前デシジョンテーブルを使ったり、人口知能をやったりしていたので、すぐに理解してくれ、これから一緒に勉強することにした。そのとき、ぼくが話したことはおおよそ次のようなことである。
ビジネスプロセスパターンを議論しようとすると、もちろん業務プロセスを主体に考える。ところが、プロセス以外で大事なのが広義の意味ではデータなのかもしれないが、業務ルールである。
業務ルールというとデシジョンテーブルとか、ルールエンジンとかという話が出てくる。だが、ここで言いたいのは、もう少しあいまいで必ずしも論理的でないルールのことである。こういうものが重要であることが多いのである。
それは、その会社の差別化要因だったり、競争優位の源泉だったりする。
だから、極論すれば、業務プロセスはほぼどこの会社でも同じようなもので、そこに大きなノウハウがあるわけではないのだ。みんな自社の特徴ある固有プロセスがあると思っているが、どこもほとんど同じようなものだと思う。
例えば、顧客によって価格や品質を変えたり、依頼主や内容によって担当作業員を変えたりするようなことで、こうした複合的な要素で意思決定するようなケースでは一義的に決められないから難しいのである。
単純なルールやいつも決まったフローであれば、プロセスの順序や分岐などで表現すればいいのだが、そうはいかない場合、往々にしてそういうところにノウハウがあるものだが、そこをどうやって業務システムに組み込むかが重要になってくる。
しかも、そうしたルールは、属人的であったり、環境により刻々変化したりするという厄介なものなのである。
ではどうしたらいいのだろうか。まだ、抽象的な概念の域を出ないのだが、日々の局面で使ったルールを蓄積し、そのルールを使った意思決定の結果がどうであったかの相関関係を記録する。それを解析してモデル化して、そのモデルに従って次の意思決定を行う。そうしたことを繰り返しながら、アップデートされたルールの質を高度化していくというような成長する仕組みができないだろうか。
それは、Amazonのレコメンデーションのようなものなのか、そうではない他のものなのか、そのアルゴリズムをどうするのかということになるのだろうけど、面白いテーマではあると思う。
このことを「進化する業務ルール」であると考えている。以前にも言ったことがあるが、業務プロセスは作って終わりではなく、Control&Operationして始めて有効な仕組みになる。そして、優れたControl&Operationとは、意思決定の質とスピードを絶えず向上させていることである。差し戻しのない適切な意思決定を早くするためには、有効性が保証された業務ルールが不可欠である。
実は、この業務ルールともう一つそれ以外の意思決定を支援する参照情報のギャザリングとフィルタリングの仕組みについてもこれからの課題であるという話もした。これについてはまた別の機会に記すことにする。
