ぼくはミュージカルは嫌いではない。すこしならミュージカルの舞台を観たこともあり、もうずいぶん前になるが、ニューヨークのブロードウエイで「おおカルカッタ!」を生で観たことがある。
これはあまり大きな声で言うことではなく、はずかしいそうに言っています。このミュージカルは男女とも全裸で出てくるので、それで有名になったもので、もちろん日本ではできないが、さすがニュ―ヨークではロングランを達成した。そのころはだいぶたってからだったので若干おのぼりさん向けの趣があったのだが。
そういうことはどうでもよくて、「マンマ・ミーア」のことである。ぼくの飲み友だちにすごいミュージカル通がいてその人がお勧めだった作品であったのでどうしても観たかったのである。
この映画で驚いたのは、メリル・ストリープである。名優お誉れが高いが、お歳もお歳なのにこんなに唄って踊れるとは思わなかった。まあ、周りもテンションの高いおじさん、おばさんが張り切っていたが。それを見るとこちらも元気をもらえる。そんな映画である。
ご存知、1970年代半ばから80年代初頭にかけて活躍したスウェーデンの男女4人グループABBAのヒット曲に乗って展開されるミュージカルで、ギリシャの美しい風景とも相まって心楽しくなってくる。
ストーリーは他愛もないかもしれないが、このうきうき感がミュージカルはいい。歯が浮いたようなセリフも、下品な言葉も唄にして踊ってしまえば、どうでもいいやみたいになる。
ただ、友だちも言っていたが、サム役のピアース・ブロズナンがどうしても007の5代目ジェームス・ボンド役のイメージがつきまとってしまい、なんとなく溶けこんでいない感じがしたのはぼくだけではなかったようだ。ゴールデンラズベリー賞という、毎年アカデミー賞授賞式の前夜に最低の映画を選んで表彰する賞があって、この作品でその中の最低助演男優賞を授賞していた。
普段ミュージカルを見ない人もたまにはこういう作品を見て、その良さを味わって欲しいと思う。
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