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ビジネスプロセスパターン研究~SOA時代のデータ管理~

ちょっと前にbegiramaさんが、「SOAとデータベース」ということについてブログに記事を書いていた。その指摘するところは非常に重要なので、そのことについて少し触れてみる。

いま、ビジネスプロセスパターン研究ということで主としてプロセスの議論を行なっていますが、忘れてはいけないのが、プロセスにはデータと機能が必ずついて回るということで、分離して考えなくてはいけないが、それと同時にその関係性をきちんと理解しておかなくてはいけないのです。

特に今はSOAと言われるような構造が多くなってくると、機能・プロセス・データ関係性がこれまでと違ったものになっています。ですから、従来の思想ではついていけない可能性があります。新たな考え方や概念を持ち込む必要があるかもしれません。

そのなかでデータに関しても、いまの考え方はまだメインフレームでの手組み開発あるいはERPの時代のものであるような気がします。すなわち、統合化という目的でひとつのフレームの中に全部入れ込むことが指向されたわけですが、その場合は当然データベースも統合ということが是であったわけです。

ERPが登場して普及したのは、サイロ化したシステム、スパゲッティ化したシステム、重複分散したデータベースを統合するというのが、いちばん大きい理由であったと考えられていますから当然だったのです。

しかし、今はSOAという時代になってきました。サービスが内外で分散する時代です。そうなると、システム統合、データ統合は大変難しいことになります。そこでは、しょうがないからサービスごとにデータを持つかという風になってしまう危険性があります。

これも、昔から言い続けられている「分散と集中の最適化」をしていくということだと思います。すなわち、データも集中すべきものと分散せざるを得ないものとを弁別して管理する必要があるのではないでしょうか。

じゃあ、一体どうするのだということですが、begiramaさんはデータの持ち方として次のように言っています。

1.データベース統合
2.各システムの共通データ項目を抜き出し、共通データベースに統合
3.各システムが個別にデータベースを持ったまま
3-1.共通データ項目をマスタから各システムに配信
3-2.ESBの様な層でデータを仮想的に統合

データというのは大きくリソース系とイベン系に分かれますが、それぞれで考え方が違うように思います。リソース系すなわちマスタデータは、当然データベース統合をすべきです。「One Fact In One Place」の原則を守る必要があります。ただし、そうはいっても現実的にはかなり難しいところがあります。

これは、システム間を横断する話ですし、経営やビジネスに関わることなので、利害関係者が多くなりその調整にすごい時間と手間がかかるからです。ですから重要なのはデータ辞書を整備し、仮想的に統合するのが現実的であるように思えます。

そうしたことを反映してか、最近「MDM」(Master Data Management)という言葉も語られることが多くなってきました。また、IBM InfoSphere MDM Server、SAPNetWeaver MDM、Oracle MDM Data Hub、Sun MDM Suite、ASTERIA MDM Oneのような製品も出てきています。これらの中でも、統合マスタ型とデータハブ型に分かれてもいます。

ぼくは、個人的にはデータハブ型のASTERIA MDM Oneの考え方がいいように思います。MDMの基本必要機能というのは、データクレンジングとデータ配信とでデータ統合管理だと思いますが、それぞれを個別にもって要求ごと段階的に入れるのがいいと思っています。

この製品でもいきなり統合管理に行くのではなく、マスタが分散されていてもいいという前提で、ただ、統合的なリポジトリーを持ち、そこにクレンジングされきれいになったデータを格納します。そして、そこからハブを介して配信されるところからはじめ、徐々に統合データベース化していくのだが、それは物理的な統合ではなく、仮想的な統合でいいという考え方です。

つぎに、イベントデータの扱いになるが、これも理想的には統合データベースということかもしれないが、それもかなり難しいことになる。ぼくは、イベントデータ(トランザクションデータ)というのは、プロセスの実行の結果として生成されるものであると考えている。そうであれば、プロセス先行でみていってそこで生じるデータ項目がイベントデータになるとしたらいいのではないだろうか。

すなわち、統合ではなくプロセス依存である。そこではもちろんデータ辞書との突合せをしておくが、言うならばプロセスの正規化(これも定義がいるが。これこそプロセスパターンということでもある)をすれば、おのずとデータも正規化されていくと考えるのはどうだろうか。そうしておけば、分散されていてもいいのではないだろうか。

このあたりもずいぶんと議論の余地があると思います。ただ、まえに書いたように、従来のシステム構造とは違ったものになりつつある現状の仕組みに合致したデータ管理のあり方を模索する必要性、重要性は十分にあるように思え、皆さんにもよく考えてもらいご意見をいただきたいと思うのです。
 

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コメント (1)

kamakura:

BPMS と MDM は相思相愛、いつかは結ばれる運命なのです。
BPM is the foundation of a successful strategy for integrating an MDM hub in the enterprise
Information Management Magazine
Dan Power / February 4, 2009
http://www.information-management.com/channels/jump.html?portal=master_data_management&id=10014856

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2009年03月25日 10:11に投稿されたエントリーのページです。

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