これからはビジネスプロセスを実行するプラットフォームについて考えていきましょう。これまでに、業務プロセスの階層化とコンポーネントをおこなってきましたが、その階層化された業務コンポーネントを機能させるためにもプラットフォームの階層化が必要になります。
業務機能の性格が違うのだから、動かし方も違うので、それぞれにフィットしたものを用意してあげる必要があるからです。
業務プロセスはマクロワークフローとミクロワークフローに分けましたので、これからその呼び方で議論していきます。
そして、マクロワークフローは単位意思決定=データ確定の連鎖であり、ミクロワークフローはその単位意思決定の場であるというふうに規定しました。
では、この二つのワークフローでどういう性格の違いがあるでしょうか。まず、ミクロワークフローである単位意思決定をみていきます。
これは簡単に言うと4W2Hを決めることだと思ってください。すなわち、「何を(What)いつまで(When)にどこの(Where)誰が(Who)いくら(How much)でどのように(How to)作業して決める」(Whyはプロセス依頼の起点となる依頼には必ず理由がすでにあるものだから、後から決めるものではありません)のかです。
そこでこの仕事の特徴をみてみると、非常に不定形で不安定であることに気がつくと思います。依頼元がどこなのか、対象商品は何なのか、急ぎなのか、また季節だとか、決算期だとかで違ったりと、ケースバイケースであるのが多いでしょう。とくに顧客接点から始まるプロセスでは、決まりきった処理というほうが珍しいかもしれません。
一方、単位意思決定の連なりであるマクロワークフローは、決まったことを流すわけですから、わりと定型化されたフローになります。
こうしや高次レベルの仕事のやり方というのは、業種、業態や会社の規模などにあまり左右されません。例えば、オーダーが来て、それに対して、プロダクトを選定し、価格を決め、納期を確定するといったことは、どこも大差ないと言えます。
違いが出るのは、それらの決め方のところです。大きな会社では決定ルートが長いが、小さな会社では一人で何でも決めてしまうというようなことです。
このように、マクロワークフローとミクロワークフローではそのフローの持つ性格が違うということが理解できたでしょうか。
そして、さらに特徴的なのは、そのフローを回す主体も違うということです。非定型で不安定な処理であるミクロワークフローは、人間主体にならざるを得ません。ここではたえず人間の判断が優先します。
ところが、定型で安定なマクロワークフローは、その会社や組織の決められたルールに沿って回すことができます。それは、人間が介在しなくてもシステムが主体で流してくれます。
今回は、業務処理の性格や特徴が違うこと、その違いによって処理の担い手も変わることを議論しました。次回はそれを実現する“場”について考えてみます。
