作法の最初は、プロセスの始点と終点を決めることです。業務プロセスは何から始まって、どこで終わるかですが、あまり深く考えないで適当に決めてはいませんか。
プロセスというのは、それが意味なく存在するわけではもちろんないわけで、そうすると始点も終点も定義しておく必要があります。
本作法では、○○から○○までというように書き出します。例えば、受注から出荷までとか引合から見積とかいった表現になります。
では、始点とはいったい何なのかを考えて見ましょう。これは、ひとことで言うと「依頼」ということになります。プロセスは必ず何らかの「依頼」によって始まります。この依頼には、いろいろなタイプがあります。大きくは、外部からの依頼、内部からの依頼、ルール化されたトリガーによるものがあります。
また外部からの依頼もそれが特定顧客からのものか不特定多数からのものかがあり、それにより受け付け方が変わってきます。内部のものは、上司からであったり、関係部署からであったりです。ルール化されたものでは、DBが更新されたら動くとか、決められたスケジュール例えば月初になると定期的にスタートするとかがあります。
こうして様々なタイプの「依頼」に対してプロセスが起動するわけです。
さて、プロセスの始点と終点を特定すると言いましたが、どちらから先に決めるのでしょうか。基本的な考え方は、顧客接点のプロセスでは始点を先に決め、内部プロセスの場合は終点を先に決めることになります。
要するに、顧客接点では、お客様からの要求が何かが最優先となり、その要求に答える形でプロセスを設計します。一方、内部プロセスでは、最終的にはBS/PLにつながることを意識して終点から決めていきます。
この考え方は、BPMの企業情報システムのなかにどう登場してくるのかに関係しています。ざっくり言うとBPMは、受発注や調達などの基幹業務プロセスと顧客接点業務(広義の意味で従業員接点業務も含むサービス業務)にその主要な役割があると思っています。
ここまで言ったことは、「プロセスの目的合致性」と呼んでいますが、なぜそのプロセスが存在するのかを明確にすることなのです。ただし、気をつけなくてはいけないのが、“目的の明確性”ということではないということです。
目的が明確になっているプロセスでも会社にとって必要でない場合もあるからです。ですから、必ず会社にとってあるいは事業活動にとって必要なプロセスでなくてはいけなくて、それゆえ顧客への対応とプロセスの終点が事業活動の結果として決算書に反映されることが重要なのである。
次に、依頼の受付をどうするかが問題になります。前述したようにいろいろなタイプの依頼が飛んできます。ルーティン化されたあるいはそのままエスカレーションしてもよいものは、「依頼受付」というアクティビティからプロセスをスタートすることができます。
問題は、ルーティン化されてない非定型な依頼の場合である。こういうケースでは、そのまま後ろに流すわけにはいかないので、依頼の内容をよく吟味してOKならエスカレーションするという仕組みが必要になります。
いわゆる案件管理システムとかチケット管理システム、イシュートラッキングシステムといったものです。こうしたことを言っている人はいないのですが、BPMの先端にはこういったシステムが必須に近いように考えています。
「依頼受付」のアクティビティで考慮することは、5W1Hを頭の中に入れて依頼事項を受付タスク管理表のような形で整理することです。すなわち、どこの誰からの依頼なのか、依頼内容とその理由、いつまでどうやって答えたらいいのかということを明確にしておくことです。
今回は始点と終点の決め方と依頼受付管理についてで、次回はその間のプロセスをどうやって設計していくかになります。
