さて、これから「再びビジネスとITを語ろう」というテーマで書いていきます。まずは、ビジネスの言葉で考えることの大切さをみていきましょう。
昨日もBPMという言い方をやめようと言いましたが、システムの言葉だとどうしてもビジネスの実相から離れてしまうように思います。ERPを入れること、CRMを入れること、Sales Forceを使うことといったところが目的化してしまうからです。
その原因は、ユーザ側もシステム側も両方に責任があると思います。ユーザ側では、自分たちで自らの業務プロセスをデザインできないでいることです。もちろん、一部の先進ユーザはできていますが、大部分は業務のデザインができていないのです。
目の前の局部的な業務は自分たちの方言で説明できるのですが、特に業務全体、あるいは会社の事業執行における位置づけなどといったところのデザイン力が弱いように思えます。俯瞰力がないという言い方かもしれませんが、要は全体を見渡せる力がないように思うのです。
従って、システム側に事例を示してもらうとか、パッケージの機能から説明してもらうとかしないと自分たちの業務を整理できないのです。
一方、システム側はすぐシステム機能の話をします。どの機能を使おうかというアプローチになります。業務の構造とか組織の機能とかいった観点の深堀ができないというか、しようとしないことがあります。
それは実際にその業務の経験がないからということもあるのですが、その固有性や特殊性に目がいってしまい、無理だと思ってしまうのです。
ところが、別の角度からすなわち共通性とか、標準性といった見方で見ていくと、基本的な骨格はパターン化でき標準化できることがわかります。
ということで、現状では双方が自分たちだけで通用する言葉で語っているためにお互いを理解できないという齟齬が生じているのではないでしょうか。
そのために、ビジネスの要求としてビジネスの言葉で提示した与件がシステムの実装になったときにシステム側の都合のいいように歪曲されてしまうということが起きているような気がします。
いまこれだけ技術が進化し、実現機能も多種多様化していることを考えてみると、ビジネスの言葉で表現した仕様がそのまま実装されていくというのは、できない話ではないと思うのです。
そのためには、ビジネス側はみんながわかるような平易で簡潔なデザインをする必要があります。ここでいうデザインとは簡単にいえば、個人の仕事および業務プロセスのオペレーションスタイルを作るということです。
質の高い仕事を迅速にこなすためのスタイルをデザインし表現できることが大切です。それは、楽しく仕事ができるにはどうしたらいいのかに対する答えになるように思うのですがいかがでしょうか。
