いま、ウィスキーが売れているらしい。売り上げが7~8%伸びたとか言っていた。なぜ売れるのかというとサントリーが戦略的にキャンペーンしたことや、ソーダで割って、それにフルーツを入れたりして飲みやすくしたことらしい。あの小雪が出るCMの影響も大きいかもしれない。
このウィスキーをソーダで割ったのをハイボールという。これは昔からあるもので、ぼくはもう何十年も愛飲しているカクテルである。今も行きつけの店「M」に行くと黙っていてもEarly Timesのソーダ割りが出てくる。
この記事のカテゴリーは、「酒呑みの自己満足」としているが、これは山口瞳の「酒呑みの自己弁護」という本からとっている。その本の中にハイボールについてこんなことが書いてある。
水割りがうまいと思うのは錯覚であるにすぎない。強い酒は強い度数で飲むほうがうまいにきまっている。ハイボールは別物である。私はハイボールこそバーテンダーの腕のみせどころだと信じて疑わない。簡単なものほど難しいので ある
ぼくもウィスキーの水割りというのがどうも好きになれない。しかたなしに呑むことがあるが、基本はストレートかハイボールである。そして、山口瞳の言うようにハイボールは難しいのである。だから、すでにソーダで割ったものが缶に入っていたり、なんでもいiから混ぜりゃいいというのは邪道である。
ぼくがいつも呑むハイボールは、バーテンのかおりちゃんがちゃんと作ってくれるやつだからうまい。そうやって呑むものだ。最近のように誰でも呑むようになると、生来のあまのじゃくが顔をもたげて呑むのをやめようかなあと思ってしまう。
「M」で以前はやった2代まえのバーテンダーのゆきちゃんが得意だったギムレットにしようか、作家の永井明さんが教えてくれた焼酎の牛乳割にしようかな。というのは愛嬌でやっぱり「かおりちゃんのEarly Timesのソーダ割り」を呑み続けることにする。
