コラボレーション
最初に、プロセス志向、オペレーション志向、コラボレーション志向ということを書いた。この最後のコラボレーション志向ということである。これは、主にオペレーションとくにユーザインターフェースに関係するので、ここの中で議論することにする。
前回の、画面の話で画面名の例をあげて説明したように、これまでのような登録、出力、検索を主体では組織としてどう動いているのかが見えないと思う。むしろ、個人が画面に向かって、データを登録して、帳票を出力してといった動作がイメージされる。
結局、伝票のような紙を回すことでプロセスを確保しているように思える。そんな姿からは、コラボレーションという仕事のやり方は消えています。コラボレーションというのは、利害を同じくする複数のひとたちがビジネス上の目的に向かって、お互いにコミュケーションを図りながらよりよい解決策をさぐりあてて実行することだから、それには不適であることがわかると思います。
そして、今言ったようなコラボレーション型の仕事の進め方こそ、現代の複雑化し、スピードを求められるビジネス環境下では絶対に必要になってくるはずである。では、もう少しコラボレーションのメリットについて考えてみましょう。
といったことがあげられるでしょう。コラボレーションは、いろいろな人の経験、知識、ノウハウなどを動員することによって、いい意思決定を行うことができます。Web2.0でいうところの参加型のアーキテクチャによる集合知が発揮できるのです。
コンプライアンスになるというのは、意思決定の過程が見えているわけですから不正はできないわけです。よほどみんなが結託してやればできないことがないかもしれませんが、アーカイブされますし、そもそもメンバー選定で注意できるはずです。いい意味の衆人監視社会ですね。
最後の技術伝承ということは、お分かりのようにコラボレーションの場に経験豊かなベテランを配しておき、ところどころでそのノウハウを吐き出すようなアドバイスをしてもらうことである。もう定年退職で辞めてしまうので、それまでにあなたの持っている経験やノウハウを紙に書いて残してくださいと言ったところで、おそらくそんな奇特な人はいないと思う。
それを、実際の日常業務遂行の場面に引っ張り出しておいて、若手が処理しているのをみて、それはおかしいとかこうしたほうがいいといったコメントを残して、それをデータベース化するということが最も効果的な技術伝承だと思うのである。
こうした仕事のやり方は年代間や部署間の関係もスムーズになるわけで、不機嫌な職場からの脱却のひとつの手だというのは言い過ぎだろうか。
