昨日、モデルの構造を書いた図でDEMO(Design&Engineering Methodology for Organization)の概要がつかめたかと思います。Dietz教授によれば、B-Organizationのレベルで企業活動を記述するとほとんど変わらないプロセスができると言っていました。
そのことも以前から指摘していましたが、その下のレベルでは様々な非定型的な動き、すなわち“調整”活動があるのです。こうして、一段上のレベルで見ていくことによって、従来のフローの複雑さの9割を減らすことができるそうです。9割は大げさかもしれませんが、6,7割は減らせるというのがぼくの実感です。
また、BPMNやUML、ER図による記述についても言及していて、人間系のところが書けないので限界があるとも言っていました。このあたりのことは同じように既存メソッドの限界を指摘していた身にとっては十分理解できるのです。
ここで、前回のOntological aspect modelの三角形をもとに実際のモデリングの方法について、どんな成果物を作ればいいのかという見方で図示したものを掲げる。より具体的でわかりやすいと思います。

ただ、Dietz教授の前に発表していた専修大学の小林教授によれば、DEMOの骨の理論であるLAP(Language/Action Perspective)を作った有名なTerry Winograd スタンフォード大学教授の言として、Ontolpgyを活用したモデリングは現在けっして主流ではないが、そのうち認知されるようになるだろうと予想していると言っていました。
さて、こうしてDietz教授の話をききながら思ったのは、こうした発想あるいは体系化はヨーロッパから生まれてくるのではないかということです。どうもアメリカから生まれるようには思えない。
ステレオタイプ的に言えば、アメリカのITは、自動化や効率化という観点であるから、あの三角形のInfologicalとDatalogicalの領域は得意かもしれないが、Ontologyのところは弱いように思う。人間を無視した「モダンタイムズ」のイメージである。
ですから、これまでの日本のITもアメリカ型の合理化ツールという捉え方ではなく、“人間のつながり”という面を重視したヨーロッパ型の考え方を採り入れた方がいいように思うのである。このヨーロッパ型の考え方は日本に合っているのではないでしょうか。
ですから、この機会にぜひこの考え方を注入した日本発のシステム開発方法論とそれを表現するオペレーションプラットフォーム(DEMOはまだ実装方法ができていないのだ)を創っていくべきなのだが、もうお気づきだと思いますがKailasがそこを実現することをめざした方法論であり実装技術なのです。
オントロジーのオの字も知らなかったのですが、同じようなことをしていたことに自分でも驚いていると同時に意を強くしています。かたや学問的に理論的におさえてきて作られたものでありますが、Kailasは単純で仕事の実相に近付けるモデルを考えた末にたどりついたものです。ただ、目的は同じですからこうなるのは必然のような気もします。
