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業務システムの再定義-まとめ(6)

ビジセスとITを結ぶためのポイント-その3

3.情報共有の場で仕事をする(Collaborative Workspace)

最後の3つ目のCollaborative Workspaceについてです。企業における仕事は一人でやるものではありません。ところが、既存の業務システムは一人でやるような仕組みになっているのではないでしょうか。そこに問題があるような気がします。

以前にも紹介したチェスター・バーナードの組織論では、組織を「孤立した人間の集団ではなく相互に影響を及ぼし合いながら成立する体系(システム)」ととらえています。そのために必要な組織の3要素を、「共通目的」、「協働意欲(貢献意欲)」、「コミュニケーション(伝達)」であると規定しています。

そのものずばりで理解できると思います。そうであれば、組織と業務システムは一体であると考えていますので、組織の3要素も業務システムに必要な要素であると言えます。ではそれぞれについて考えてみましょう。

仕事をする上で共通目的を共有してそこに向かうことは非常に重要です。ではその共通目的を今はどう設定して、どう知らしめているのでしょうか。もっと言えば、業務システムを使って仕事をするのにそれがどこに表現されているのでしょうか。最初に言ったように従来のような業務システムではそこが弱いように思うのです。

そこを変えていくのがプロセス志向なのです。プロセスを作るときの大事なことの一つにプロセスの始点と終点を決めることがあります。このときにそのプロセスの“合目的性”をチェックします。(間違えてはいけないのは、目的の明確化ではないということです)すなわち、なぜそのプロセスが提起されて、何を成果とするのかを定義するわけですが、それが会社のビジネスの目的に合っているかを問うことをします。こうしてできたプロセスを組織で動かすのですから「共通目的」は確保されるのです。

「協働意欲」と「コミュニケーション」はどうでしょうか。近頃の職場は、合理化が進み、最小人員で運営するようになっていて、どうしても他人のことはかまっていられなくなり、チームプレーから個人プレーに傾いているように見えます。こうした傾向は組織としての能力が単に個人の和でしかないという事態を招来しています。

さて、どうしたらいいのでしょうか。それが情報共有の場で仕事をすることなのです。個人の机の上にPCがなかった時代には、だれかの机のまわりに当事者が集まって、直接の会話や電話をしながら、時にはけんかをしながら、そして、紙や黒板に書いて、ものごとを決めていました。それを、PCの画面上に再現すればいいのです。これは、Ontologyの概念に通じるものだと思います。

ここでも前と同じように、なぜそうしたことをしたいのか、どんないいことがあるのかについて考えてみましょう。それは次の2つであると思っています。

(1) 意思決定の質の向上
(2) 技術・ノウハウ・経験の伝承

Web2.0でよく言われるのは、参加型のアーキテクチャとか集合知があります。これらは、意思決定の質の向上をもたらします。この実現の場がCollaborative workspaceなのです。“練りに練った”、“バランスのとれた”、“英知を結集した”デシジョンが生まれるのです。

また、そこに参加するメンバーは自分の意見を出すことが求められています。もしそこで何も言わなければ、そこで確定されたものに賛成したことにするわけで、そうなると自分の経験やアドバイスを言わざるを得ない状況となるはずです。そして、こうしたコメントはアーカイブされ、分析を経て次の類似案件で生かすことができるのです。

そして結局、このような形のコラボレーションが、「不機嫌な職場」からの脱却をもたらしてくれるのではないかと願うのである。
  

  

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2010年02月01日 09:58に投稿されたエントリーのページです。

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