What(構造・道具)を先に構想する-その1
さて前回まで、ビジネスとITを結ぶためのポイントとして、Process Oriented、Operation Excellence、Collaborative Workspaceということを提示してきた。こうした考え方に基づいてどんな業務システムにしていくかになるが、つい、どん技術や言語を使ってとか、どんなパッケージで実現するのかといった作り方議論になってしまいがちである。
しかしながら、大事なことはこうしたHow to ではなく、実装から独立したどんな構造のもの、あるいはビジネスを実行するための道具はどんなものが要るのかというWhatを議論することなのである。
特に、いまは従来型の構造や道具では限界がきているように思え、そうしたものをベースにいくら方法論をとやかく言ったところで意味がないのである。そこで今までの議論を参考にしながら、Whatを見ていくことにします。
初めのほうでプロセス改革モデルから導かれた業務システム構造を提示してありますが、あれをもう少しIT寄りに分解していくことになります。そのときの切り口として、プロセスのカテゴライズをしてみます。業務システムの中に様々なプロセスが存在しますが、それぞれに性格や機能がちがったりします。分かりやすいと思うので、企業活動のPDCAサイクル(マクロ的な)で見てみます。
PとDはおわかりだと思いますが、C(check)がどうして決算系かというと、決算というのは、事業を実行した結果を集計して、正しく実行されたか、成果を上げたかをチェックして公開するという機能ですからCということになります。
A(Action)の分析・リソースは少し分かりにくいかもしれません。いずれも事業実行の結果を分析し、あるいはそれによってリソースの質や量を変化させたり、つぎのアクションに生かすという意味で言っています。ここは結構重要なところです。
今度は、それぞれを企業活動の中身をみていくことにします。少し前にEnterprise Ontologyの記事の中に3つのレベルのことを書きました。すなわち、
これと、先にみたPDCAを対応付けてみます。Cの決算系というのはDatalogicalですね。逆にそうでなくてはねつ造みたいな話になりかねません。また、分析・リソース系はInfologicalだと思います。生のデータや情報をPやDに活かせるように加工するからです。
残ったPとDは、どうもOntologicalのようですね。計画でも中期計画とか予算のようなものと、実行系に連動した計画があるので、それを実行・活動系に含めて考えると、そこの領域こそ企業活動の骨格で非常に重要になります。まさにOntologicalなわけです。
従来の情報システムの構造は、InfologicalとDatalogicalの世界が中心でした。ですから、DについてもむりやりInfologicalとDatalogicalでの取り扱になっていたのではないでしょうか。
どうも類型化のほうに行ってしまって、構造や道具の話からそれてしまったので、次回からはもう少し具体的なWhatのことに入っていきます。
