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Kailasの基礎理論-その3

Herbert Simonの意思決定プロセス

このサイモンの意思決定プロセスについては、本ブログでも何回も取り上げているので詳述はしないが、この意思決定プロセス以外のところについて少し見ていくことにする。

そのひとつが、限定合理性と満足化原理ということです。はじめの限定合理性ということについてですが、彼は人間を限定された合理性を有する意思決定主体と仮定しています。すなわち、人間はできるかぎり合理的に意思決定しようとするが、合理性に限界が存在するために、完全に合理的な意思決定をすることはできないということです。

これは、バーバナードも同じようなことを言っていて、多分にサイモンもそれに影響されたと思います。そして、なぜ限界が生じるのかというと、意思決定のために必要なすべての情報を収集できないという情報収集能力の限界と、意思決定に基づいた行動の結果をすべて完全に予想することはできないという計算能力の限界からきています。

従って、人間が完全に合理的な存在であるなら、最適化原理に基づく意思決定できますが、合理性に限界があるので、満足化原理に基づく意思決定をせざるを得ないということになります。このことを逆読みすると、情報収集能力と計算能力を高めれば最適な意思決定に近づけることができることを意味しています。

この限定合理性により、問題の大きさや複雑さによっては、解決が難しいことが起きます。従って、組織を階層化してことにあたる必要が出てきます。目的を階層化して、それに対応して組織も階層化することが求められるのです。

ただし、この階層化された組織で意思決定を行っていく場合、気をつけなくてはいけないのが、それぞれの階層で意思決定がばらばらにならいようにすることで、そのため、各層の意思決定が連動していくために、「価値前提」と「事実前提」ということを言っています。

価値前提というのは、何を目的とし、何を望ましいと考えるかの価値判断であり、事実前提というのは、環境や組織が持っている能力がどうなっているかという事実認識で、これらを共有しておくことが大事なのです。

つぎに、サイモンは意思決定の種類を定型的意思決定と非定型的意思決定の2つに大別しています。簡単に言うと日常反復的に発生するのかそそうでないかである。反復的であれば決まった手続きや方式でやれるが、そうでないと新たな代替案を必要とします。

結局、サイモンは人間は限定された合理性をもったものであるがゆえに、組織を意思決定のための体系と規定し、それを組織目的に合わせて階層化し、合理性の限界を乗り越えていこうと主張しているのです。
  

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2010年03月02日 11:14に投稿されたエントリーのページです。

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