前回、業務プロセスのMVCモデルとの類似性に言及し、そこで重要な要素としてコントローラーということを提示した。どうもビジネスモデルにおける競争優位の源泉とか差別化要素などを埋め込むには、コントローラーという概念が受け皿としてウエートが高くなるように思われます。したがって、その辺について考えてみましょう。
コントローラーの機能をかいつまんで言うと、リクエストの受付方、モデルへの渡し方、モデル内での処理のしかた、データの扱い、結果の表示のしかたをコントロールすることになります。そのために必要なのは、制御アルゴリズムを生成するためのルールや基準、計算式といったものです。
ただここで注意しなくてはいけないのは、行動を規定するルールを注目しがちですが、制御対象となるデータや情報の定義ルールやその種別を表すルールといったものも大事になります。すなわち、動的なものと静的なものの両方があるということです。
例えば、顧客というのも定義がいるでしょうし、優良顧客も同じように定義しなくてはいけません。そして、顧客ができること、できないこともあります。また動的なものでは、初めてコンタクトしてきた顧客だったらこうしなくてはいけないというルールがあるはずです。
たった顧客というだけでも静的、動的の様々なルールがあることがわかります。こうしたルールを埋め込んでそのルールによって判断したり、次のアクションを誘導したりするのがコントローラーというものになります。
ですから、そこにビジネスモデルで定義した自社の強みや特徴を埋め込むことが多くなるということがおわかりになると思います。先の例でいえば、顧客はまさにビジネスモデルの「誰に」にあたるわけで、そこでセグメンテーションされた顧客だけを相手にするということになると、その定義から外れた顧客がアクセスしてきたら辞退するという行動になるわけです。
ただそれを体系的にパターン化するのは難しいということです。当たり前のようにこれはその会社の“個性”ですから、画一的な枠にはめるわけにはいきません。実際にはインタビューによって、どこにどん形で表現したらいいのかを個別ケースごとに設定していくことになります。
次回は、このルールも実は階層的であるというお話とコントローラーに表現するための整理の仕方を考えてみます。
