« 間違いだらけの業務システム開発(企画・設計篇その3) | メイン | 日本人へ 国家と歴史篇 »

間違いだらけの業務システム開発(構造・機能篇その1)

IT化とは機械化、自動化することである

コンピュータが登場した初期のころは、まさに計算機の導入という意味で機械化、自動化が図られた。人間のやっていることを機械にまかせ、大量の処理を早くやらせることで効果を出していた。

しかしながら、こうしたITは一部の計算とかルーティンの処理だけではなく、もっといろいろなことができるようになってきました。そうなると単純なものから人間が考えることだとか、感じること、意思といった領域に入り込むようになりました。

AI(人工知能)もそういったものであったわけです。ところが、そんなに人間は簡単なものではないので、機械化、自動化の延長では限界があることがわかってきました。つまり、人間の考えることややっていることは複雑で恣意的で臨機応変で、それはコンピュータでは無理なのです。

コンピュータ登場以前の仕事は全部人間がやっていたわけです。そのうちのそろばんや電卓でやっていたことや伝票を集めていたようなことをコンピュータが代替するまではよいのですが、机の上で会話しながらとか電話で段取りをするとか、誰かに問い合わせるとかしながら意思決定をすることまでは無理なのです。

当たり前のように、こうしたことは人間が主体となってやるような仕事です。この部分は機械化、自動化はできないと言っているのです。しかしながら、ここで誤解しないでほしいのは、IT化するなと言っているわけではないということです。おわかりでしょうか、むしろ複雑で恣意的で臨機応変の業務処理でも、機械化、自動化はできないが、別の意味でのIT化をしたらいいと思っています。

そこを取り違えると、どこやらの大きなベンダーが、ビジネスプロセスオートメーションなんて概念を提案するというばかなことを言ってしまう。ビジネスプロセスが自動的にぼんぼん進んでしまう世界はどんなに気持ち悪いか想像したことがあるのだろうか。

この辺はなかなか理解できないかもしれませんが、いまの若い人たちのITの使い方を見ていたらわかると思います。スイスイと友だちとの会話、あるいは協働作業やコミュニティ活動などを行っています。ITという道具を使いこなしている姿です。

ネット上のある空間に仲間が集まってきて、同じ目的のためにコミュケーションをとったり、コラボレーションを行ったりするソーシャルネットワークです。これは、ITがそうした“場”を提供しているのです。こうしたスタイルはなぜ企業のシステムの中に入ってこないのでしょうか。

このような“場”の提供だけでも立派なIT化だと思っています。昔は誰かの机のまわりに集まってワイワイやっていたことをもっとオープンにそしてもっと多くの有用情報を参照しながらやれたらいいなあと思うのです。今のITはそれができるはずです。
  

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://kamawada.com/~masanori/blog/mt/mt-tb.cgi/1503

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2010年08月25日 10:44に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「間違いだらけの業務システム開発(企画・設計篇その3)」です。

次の投稿は「日本人へ 国家と歴史篇」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type