業務は各社様々なのでパターン化、共通化、標準化できない
この表現も間違っているともいえるし正しいともいえる。業務の粒度、プロセスのレベルによって違うということである。どういうことかというと、業務プロセスの固有性はどんなところに現れるかということに関連している。つまり、固有性が出てくるようなところではパターン化、共通化、標準化は難しいが、そうでないところでは可能であるということです。
その辺をもう少し考えてみましょう。固有性というものはいったい何でしょうか。それはいい意味でも悪い意味でもあります。ただ、悪い意味での固有性はその会社にとって弊害になりますし、そんなものをパターン化しても始まらないわけで、これは除外しましょう。いい意味での固有性を考えます。
いい意味の固有性は、別の言い方をすると差別化要素であり競争優位の源泉であるわけです。そう考えると、各プロセスレベルでありそうですね。まずは、上流では戦略こそそれにあたります。この戦略はまだ文脈的ですから、それをもう少しロジカルなものに落とし込んだビジネスモデルが、差別化のための固有性を発現しています。
一方、下流に降りてくるとどうでしょうか。そうなると、業務を行っている個人的なレベルになってきます。すなわち、最終的な業務処理における従業員個々人のスキルや意欲であったり、組織の文化・風土であったり、取引先との関係性だったりが、その会社の固有性を発揮することになります。
ところで、この両者の間には何があるのでしょうか。それは業務プロセスです。正確に言うと、狭義の業務プロセス、すなわち比較的抽象度の高いレベルでのプロセスフロー構造とそのオペレーションではないでしょうか。ここの部分はおそらくどんな会社でも基本的には同じことをやっていると思うのです。
ここで、狭義の業務プロセスと言いましたが、では広義の業務プロセスは何が拡張要素何のでしょうか。それは、ルールマネジメント、リソース管理、ロール設定などです。いまあげたようなことは、重要な機能ですが、そうした機能があるのかどうかというより、具体的な値をどこに設定しているかといったところに差別化要素が入り込みます。ですから、狭義の意味にしたわけです。
ということで、狭義の業務プロセスは、会社や業種が違ってもパターン化、共通化、標準化できると考えています。ここがなかなか理解してもらえないところで、うちの業務プロセスは特殊だと言われたりします。こういう場合は、いったいどこが特殊なのかレベルを分けて吟味したほうがよさそうですね。
こういうところに業務プロセスを書いてもらうと、あっちへ行ったりこっちへ行ったりの複雑で冗長的なフローを書くものです。ぜひ、パターン化、共通化、標準化できるレベルがあって、それができると、このプロセスを核として、上流の差異、下流でのこだわりを付加するというアプローチがとれ、わかりやすい構造になるというのをわかってほしいと思うのです。
