ビジネスモデルを実装する-ビジネスモデルとは
前回、目下の研究課題として、ビジネスモデルからビジネスプロセス、オペレーションという落とし込みをしてみようという話をした。そこで、ここから、「ビジネスモデルを実装する」と題して連載していこうと思う。
最初は、ビジネスモデルというのはそもそも何なのだろうかということである。その昔、ビジネスモデル特許というのがもてはやされて、その特許をとると大金持ちになるなんてことが言われ、奇妙な特許が成立していたりした。
ここでは、もっと素直に事業のやりかただとか収益を生む仕組みだとかいったものを考える。その定義としてわかりやすい慶応大学の国領二郎教授のものをみていきましょう。
Wikipediaによれば、ビジネスモデルを、経済活動において、「四つの課題に対するビジネスの設計思想」と定義していて、
ということになる。
も少し、噛み砕いてみると、1の誰にどんな価値をというのが肝ですね。この意味は字句どおりですが、これがないビジネスモデルも時にはみかけることもあります。例えば、儲かれば何でもするといったものです。これとてビジネスモデルと言えないことはないのですが、たぶん長続きしない泡沫モデルでしょう。
2のどのように価値を提供するのかというのはいろいろありそうです。顧客にどう届けるのか、パートナとどういったコミュニケーションを行うのかとか、どういう流通経路をとるのかとかいったことがあります。以前、コンテンツ、コンテナ、コンベアという話をしたことがありますが、この3つの要素でサービスが成立していて、その重要性が年々後ろの方、すなわち、コンテンツからコンテナ、コンベアーの方に移っています。ここのことです。ただいいものを作っただけではビジネスにはなりにくくなっています。
3の経営資源は、どんな経営資源をどのように調達して、それをどう組み合わせるのかといったことです。そして、忘れてはいけないのが、4のちゃんとした収益モデルが確保されているのかということです。簡単に言えば、どういう価格体系で価値を提供するかである。ビジネスは慈善事業ではありませんから、いくらいい理念をかかげても適正な利潤をあげないといけません。
こうしてみていくと、価値とその価値を生み出す要素に対して、“誰”に“どんな、いかなる、どのような”ものを、“どのように”提供するのかをデザインすることだとわかると思います。すなわち、顧客を特定し、価値を創造し、経営資源を組み合わせて、パートナと意思疎通を図り、最適な流通経路を選定し、適正な価格体系を決めることです。
このそれぞれの要素について、自社のもつ強みだとか、経営資源だとかを鑑み定義していくことになります。次回は、一番重要な価値とはどういうことなのかを議論します。